猫のご飯について

猫学

猫の食事と一概にお話ししても
正直何をあげていいのかわからない方がほとんどではないでしょうか?
猫の食事の種類は数多く存在しています。
あなたも今日何を食べたらいいのか、どんな栄養をとったらいいのか
考えたことはありませんか?
毎日同じ食事をしていると栄養が偏ってしまうことももちろんあります。
猫は与えられているご飯を食べるしかないので
何をあげるかは飼い主さんが思いやりをもって考えてあげることが大切になります。
そこで今回は猫の習性を理解したうえでライフステージに合わせたご飯のあげ方を紹介します!

そもそも適量にしなければいけない理由は?


これは人と同じです。
人も食べ過ぎてしまうと肥満になり、病気にかかりやすくなりますし
逆に食べなさすぎると栄養が足りず身体の不調が起こります。
人は自分の意志で自分の健康管理をできますが
猫は自分で健康管理ができません。
つまり、適切な量をあげることは猫の健康を維持してあげることにつながります。
また、食事を気にしてあげていることで
小さな変化にも気づき、病気の早期発見にもつながります。
これは飼い主の最低限のルールです。

適正量とは


①体重によって異なる。
適正量は猫の体重を考慮して決定します。
基本的には体重1キログラムにつき約80キロカロリーの食事が推奨されています。
餌袋の裏面などに適正量が記載されており、ご飯の種類によっても異なります。

②年齢によって異なる。
年齢によっても食事量が変化します。
子猫や成長期の猫はエネルギーを必要とするため、より多くの食事を摂取することが一般的です。
一方、高齢の猫は代謝が落ち着いているため、食事量を調整する必要があります。

猫の体重と年齢を考慮して適切な量を把握してあげてみてください。
また、猫は一度にたくさんの量を食べるのではなく少しずつ食べる習性があります。
そのため、1日に2~3回に分けてご飯をあげることがベストです。
タイマー式の給餌器を検討してみるのも良いと思います。

ご飯の種類


ドライフード

ドライフードはエネルギー密度が高く、小さな量で満腹感を得られるため、過体重や肥満のリスクを抑えるのに役立ちます。
特徴
・ドライフードは、水分をほとんど含まない乾燥した形態のフードです。
・開封しても長期間保存が可能で、手軽に与えることができます。
・歯の健康維持に役立つとされることがあります。

ウェットフード

水分を豊富に含むため、猫の水分摂取を促進し、
尿路結石や腎臓疾患などの健康問題を予防するのに役立ちます。
特徴
・ウェットフードは、水分を含んだ缶詰やパウチタイプのフードです。
・嗜好性が高いため、食欲が不振な猫や高齢猫に適しています。
・冷蔵庫で保存し、数日以内に使い切る必要があります。

生食

健康的な食事であるとされる一方、食中毒や栄養バランスの問題が懸念されることもあります。
注意深く準備する必要があります。
特徴
・生食は、生の肉や内臓、魚、野菜などを原料として与える食事方法です。
・自然な食事であり、猫の祖先が食べていた食事に近いと考えられています。

特殊食
特殊食は、特定の健康問題やニーズに対応するために設計されたフードです。
特徴
・尿路結石や腎臓病などの問題を抱えている猫向けの処方食があります。
・獣医師の指示に基づいて与える必要があります。

おやつの適正量はどのくらい?


つい可愛いと思いおやつをあげてしまいがちですが・・・
おやつにも適正量があります。
推奨されているのは1日に必要なカロリーの5%~10%です。
普段のご飯とのバランスを考慮しあげることが大切になります。

必要な栄養素は?


タンパク質
肉食動物である猫はタンパク質の栄養素が非常に重要です。
脂肪
脂肪はエネルギー源として重要であり、脂溶性ビタミンの吸収を助けます。
また、脂肪は皮膚や被毛の健康を維持し、細胞膜の構成要素としても重要です。
ビタミン
・ビタミンA
役割: 視覚、皮膚、粘膜、免疫システムの健康を維持します。
不足の影響: 夜盲症、皮膚の問題、免疫機能の低下などがあげられます。
・ビタミンD
役割: カルシウムとリンの吸収と利用、骨の形成、免疫機能の調節を助けます。
不足の影響: 骨の弱化、骨異常、筋肉の弱化などがあげられます。
・ビタミンE
役割: 細胞の膜を保護し、酸化ストレスから細胞を保護する抗酸化作用があります。
不足の影響: 神経、筋肉、不妊、皮膚の問題があげられます。
・ビタミンK
役割: 血液凝固に必要で、骨の代謝と成長にも関与します。
不足の影響: 出血や骨の健康問題が発生する可能性があります。
ミネラル
・カルシウム
役割: 骨と歯の形成や維持、筋肉の収縮、神経の伝達、血液凝固などに不可欠です。
不足の影響: 骨粗鬆症、歯の問題、筋肉の弱さ、神経の異常などが発生する可能性があります。
・リン
役割: エネルギー代謝、DNAとRNAの合成、細胞膜の構成要素として重要です。
不足の影響: 成長の遅れ、骨の発育不全、筋肉の弱さ、神経の異常などが発生する可能性があります。
・マグネシウム
役割: エネルギー代謝、骨や歯の構造、神経と筋肉の正常な機能をサポートします。
不足の影響: 筋肉のけいれん、神経系の異常、不安、食欲不振などが発生する可能性があります。
・カリウム
役割: 細胞内外の水分バランスの調節、神経の興奮性と筋肉の収縮、心臓の健康をサポートします。
不足の影響: 筋肉の弱さ、疲労、心臓のリズム異常、食欲不振などが発生する可能性があります。
水分
猫には水分が非常に重要です。水分は消化、体温調節、細胞の機能、尿の形成などに不可欠な役割を果たします。ウェットフードや定期的な水の提供を通じて、猫の適切な水分摂取を確保することが重要です。

与えてはいけないもの


人間の食品
そもそも人間のご飯と猫のご飯では栄養成分が違います。
あなたも好んで猫のご飯を食べようとは思わないでしょう。
猫は匂いなどから人間のご飯を魅力的に感じ食べようとしてしまいます。
しかし、猫にとってはその栄養素が病気を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
特にオニオンやにんにくなどのアリウム類、チョコレート、カフェイン、アルコール、グレープやレーズンなどは、猫にとって有毒であり、中毒や消化器系の問題を引き起こす可能性があります。

獣医師の許可のないサプリ等
猫にとって適切な形でない場合、中毒や重篤な健康問題を引き起こす可能性があります。
絶対に獣医師の指示なしに与えてはいけません。

適切でない猫用品
猫のおもちゃや家具などの製品が破損して、猫が飲み込んだり噛んだりすると、消化管の問題を引き起こす可能性があります。安全性を確保するために、破損した製品はすぐに交換する必要があります。

基本的には人の赤ちゃんんと同じです。
危険を及びそうなものは猫が取れないところにしまっておく必要があります。
猫の安全を確保することは飼い主の基本マナーになります。

まとめ


猫のご飯について知ることはできましたか?
猫の食事は健康と幸福に直結する重要な要素であり、飼い主は適切な栄養素を提供し、バランスの取れた食事を与えることで、猫の健康をサポートする責任があります。
人と同様に猫にも好みがありますので、喜ぶようなご飯に巡り合えると良いですね。
ぜひ、食事で猫とコミュニケーションをとってみてください。



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